チェンソーのガイドバーについて
自分に合ったチェンソーを選ぶことはとても大事ですが、バーの選択もそれと並んで重要な事だと思います。
通常はチェンソーを買うときにガイドバーの種類(ハードノーズorスプロケット付など)と長さを選び、本体のリムかスプロケに合ったチェーンが付属します。
プロ用のチェンソーならバー長16インチ以上が多いでしょうか。
ぼくは最初のチェンソー(ハスクバーナ353)を買う時、標準が18インチの21BPだったんだけど、あえて15インチに変更してもいました。
バーが短い方が軽いし切削スピードが上がるからです。
この選択はドンピシャで、後日大径木を伐るためにやむなく追加で買った18インチよりも扱いやすく仕事が捗ります。
さてここまではバー先端がスプロケ付きの場合。
先月買った新ダイワのE2038SRは純正のハードノーズ16インチにしたところ、チェーンが外れやすく伐倒中にパワー不足で回転が遅くなる事が頻繁にありました。
幸として(?)すぐに折れてしまったので14インチのそれに替えましたが、チェーンが外れやすいのは変わりません。
メーカーの公表だとハードノーズバーはチェーンが外れにくいとありますが、現場では全く逆すね。
あとスギハラのハードノーズガイドバー、ネットで調べても誰も書いて無いけどこれは駄目ですよ。弱い。軟い。木に挟むと高確率でバーの溝が潰れてチェーンが回らなくなります。
重機のウィンチを使った伐倒の場合、通常のそれよりもバーを挟む事が多くなります。掛かり木にした場合、少しのツルがあっても引けないですから。
ハスクのXフォースバーではこれまで一度も無かったことがスギハラのハードノーズでは頻発します。
これはゼノアの純正バーでも同じ。父親の3850のバーは伐倒2時間で湾曲しました。
ぼくが下手なだけなのか??
いや、先輩等も同じことがやっぱりある。
てことはあれか。日本の鉄は駄目なのかな?
詳しい事は分からないんだけど、日本製のバーは日曜日の薪作りとか庭の雑木伐りでしか役に立たないのか?
断っておくけどぼくは生粋の日本人だしこの国が大好きで愛国とまではいかないにしても生涯をこの国で過ごしたいと思っている人間です。だから余計に残念。悲しい。
以上非常に個人的な意見になってしまったけど、上記以外の日本メーカーもあります。ごめんなさいね。
ぼくらプロが安心して使える良い物をもう一度作っていただけたら、とても嬉しいです。
林業の道具① トビ
グラップラーやプロセッサーなどの重機が無かった時代、伐り倒した木を運搬したり土場に集材したりする時など往々に使われていた道具トビ。
その使い方には熟練の技が要り、素人が扱おうものなら一向に木は動かないほど。近年では市場などでたまに使われる程度となってしまっている気がします。
ときにうちの事業体では、切捨間伐の現場によっては倒した木を等高線沿いに2点掛けしなければならない事があります。
治山事業といって、主に山土の崩れを防いだり、倒した木の落下、河川への流出を防ぐ目的です。
この時に玉詰した木をエッサホイサ手で運ぶのは骨が折れるんです。そこでトビを使ってみてはと。
小ぶりでカッコいいですね笑
近所の金物屋で先だけを買い、柄は使わなくなった斧から取って調整しました。
家に大きなトビもあるのですが、いかんせん現場の山ではかさばっていけませんから。
冬の足元
山仕事で足元の装備はとても重要です。毎日何時間も滑りやすい斜面で作業するので、しっかりとした靴を履かないと転倒や滑落の危険が高くなるだけではなく、疲れの原因にもなります。
山で最も多く使われているのは鉄スパイク付の地下足袋でしょう。実際ぼくももう何十足と履き潰してきました。(1足の寿命は約3〜4ヶ月です)
地下足袋は踏ん張りが効くし、柔らかく動きやすいので重宝します。
ところが雪がちらほらする冬になると、足先が冷えるのなんの。地下足袋はその性質上、保温機能は皆無に等しく地面の冷えがジワジワと伝わってきます。
毎冬両足指の何本かはシモヤケでいた痒くなり、これがイヤで靴用カイロを使うのですが決め手にはなりかねていました。
そこでこの冬から、長靴を使ってみることに。
サプラーⅡというスパイク付長靴です。数日使ってみたけど保温性は思ったより良く、靴用カイロは無くても指先の冷えは少なそうです。
ただその値段の割に履き心地は良くありませんね。ホームセンターで売っている4〜5千円の物と大差はありません。
耐久性はこれから使いながら検証していきます。