チェンソー
林業で必要となる道具はいくつかあるのですが、最も使用頻度の高い重要な物はチェンソーでしょう。
まず仕事を始めるにあたって、父の新ダイワ製E350を使っていました。
もう20年以上前の年代物ですが、2021年現在でもメーカーのラインナップに載り、未だ交換部品の供給もある名機です。
こいつでもなんら仕事はできるのですが、やはり自分のチェンソーが欲しくなるのは山師の常(?)というわけで、妻に頼み込んで初めて買ったのがハスクバーナ製の353という機種です。
これは同メーカーで実績のある346XPの兄弟機種です。大きく違うところはシリンダがオープンポートで排気量が51.7ccにアップしている点でしょうか。
353の魅力はたくさんあるのですが、まず吹け上がりが抜群に良い。スロットルに合わせてロス無くパンパン回ります。これが非常に気持ち良いんですよね。
アクセルのオンオフを頻繁に繰り返す伐倒木の枝打ちをする時などにこいつの恩恵を感じます。
次にとても頑丈という点。崖から落ちようが木の下敷きになろうが壊れませんでした。(ブレーキレバーは折れましたが。。。)
運も大いにあるでしょうが、使っていて信頼の置ける機械というのはこういう物なんだと思わせてくれるチェンソーです。
さて良いところばかり書きましたが、悪い所もあることはあるんです。
重い。
ガイドバーや燃料を含まない乾燥質量が5kgあります。これは50ccあるチェンソーならもう仕方のない事かも知れません。
ただ林道の無い山の間伐で物資を持って徒歩で行軍しなければならない現場の場合、朝から伐り始めてそうですね、昼の14時過ぎ位から腕が上がらなくなってきます。
筋トレしろと言われても重いもんは重いんですよね。
一緒に働いている先輩等は、山に持ち込む物は100グラムでも軽い方がええと言いますが、まさにこの事なんでしょうね。
とは言えやはり353はぼくに合った良い機械であることには間違いありません。相棒と言っても言い過ぎでは無いでしょう。
しっかりメンテナンスして、今後も頑張ってもらいたいですね。
林業に就いて
昨年の夏、都会からUターンし林業に就きました。
もともと父が山仕事をしていたこともあり、倉庫にはチェンソーをはじめ山道具が揃っていたので、全くの未知の世界という訳ではありませんでした。
ただこれまで事務所でキーボードばかり叩いていた営業業務とは正反対の、体力が問われる現場仕事のため、就いた当初は第一次産業の厳しさを嫌と言うほど思い知りました。
真夏の下刈、真冬の間伐、いずれも経験したことのない壮絶な仕事です。
おかげでメタボ気味だった体重は8キロ減り、体脂肪率は11%まで落ち、ガリガリのエヴァンゲリオンみたいな体型になりました。
これからも怪我無く誠実に仕事と向き合って、永く林業を糧として暮らしていこうと思っています。